障害を持つ人も、ごく普通の市民として生活を楽しみ、街に出る....。それは肩肘張って主張するまでのもなく当然のこと。
障害者も子供も老人も共に生きていく為に、近年各種のサービスや街の設備・福祉機器等が充実し、障害のある人やお年寄りの生活をより快適にサポートしています。
盲導犬・聴導犬・介助犬を総称した「アシスタンス・ドッグス」も障害ある人をサポートする手段の一つです。
欧米では、てんかんの発作が起こることを知らせる犬・重複障害者のために1頭で2役...<盲導犬と介助犬>・<聴導犬と介助犬>・<盲導犬と聴導犬>等をこなす犬達も実際に活躍しています。
進行性障害者・重複障害者・お年寄りに対しても、機械では補えない必要性と多くの可能性が認められているのです。
また、アシスタンス・ドッグスとの交流と信頼関係・犬がきっかけになる人との会話や地域社会との関わりが大きな意味を持つことも、使用者の多くが証言しています。
欧米では聴導犬・介助犬にも盲導犬同様の権利が認められつつあります。しかし日本では、彼らの必要性が一般に理解されているとは言い難く、法的な権利も認められていません。
障害者の目・耳・手足として社会の中で働くアシスタンス・ドッグスをご理解いただけることを願っています。
盲導犬は、障害物を避け、道の角・段差階段で止まり、交通量の多い道も安全に誘導して、視覚障害者を助けます。使用者は方向などの指示をし、犬はその指示に応じて行動しますが、指示に従うことが危険だと判断した場合など、必要なときには指示に背くこともして安全を守ります。
盲導犬の目印となるのは、白いハンドルのついたハーネスで、これは使用者に犬の動きを伝える道具でもあります。
ハーネスを付けている盲導犬は、使用者の「目」です。むやみに声をかけたり、犬に触ったりしないで下さい。犬の注意がそれることは、使用者にとって大変危険です。手助けをしようとする場合には、まず使用者に声をかけ、誘導するときもハーネスを掴んだりすることのないよう、気を付けて下さい。
介助犬は、車椅子を引く・歩行のバランスを助ける・立ち上がりや移動の際身体を支える・落とした物を拾う・指示した物を手元に持ってくる・ドアを開閉する・スイッチを操作する・緊急時に助けを呼ぶ・その他使用者の障害の内容と必要に応じた仕事をし、屋内・屋外で肢体不自由者を助けます。使用者の障害が進行する場合などは、犬の仕事も変化し、新しい仕事も身につけることが可能です。
介助犬は、各々の仕事に合わせた形のハーネスかバックパックを着けます。
大型犬が主ですが、十分な訓練を受け、公共の場でも迷惑をかけることは無い事を理解して見守って下さい。
介助犬は使用者の安全のために、周囲に常に気を配る必要があります。声をかけること・触れる事は犬の注意をそらし危険なので、必ず先に使用者に声をかけて下さい。